視座・沖縄ノート 大江健三郎陳述書 1/3

2007.11.9大阪地裁証人尋問に先立って提出された大江健三郎氏の陳述書。本論部分の詳報が沖縄タイムスから公開されました。
http://www.okinawatimes.co.jp/spe/syudanjiketsu.html#tokusyu

大江健三郎氏の著作「沖縄ノート」などの記述をめぐり、旧日本軍の戦隊長らが名誉棄損を主張している大阪地裁の「集団自決」訴訟で、大江氏が「沖縄ノート」について記した陳述書の本論部分を全十三回にわたって掲載する。沖縄戦時の慶良間諸島で相次いだ住民の「集団自決(強制集団死)」について、「太平洋戦争下の日本軍、現地の第三二軍、島の守備隊をつらぬくタテの構造によって島民に強制された」と語る大江氏。陳述書では、米軍施政権下の沖縄で数多くのジャーナリストや研究者らに会い、思考を深めていった経緯や、文章の構造や表現の趣旨、言葉の選び方までがつづられている。

おおえ・けんざぶろう
1935年、愛媛県生まれ。東京大学在学中に小説「奇妙な 仕事」で作家デビュー。1958年に小説「飼育」で第39回芥川賞、94年にノーベル文学賞を受賞。11月には「集団自決」訴訟の被告として法廷で証言した。