白リン弾=「水掛けと毒性ガス」についての論争2

現場はここ
ttp://mixi.jp/view_bbs.pl?id=38786448&comm_id=14723&page=all


HNの頭文字はxに替えました。例外は元々がXまたはx。

361 xippo

xSFさんは、
ご自分のブログにきのうこう書きました。
http://obiekt.seesaa.net/article/112955335.html#comment
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白燐に水を掛けると強い毒性ガスが発生・・・って、そりゃ何て名前のガスでどんな化学式ですか?
3年前のデマ報道に逆戻りかお!

(中略)

黄燐(白燐)が燃焼した際に生じる煙(五酸化二燐)の毒性とはこの程度です。「毒性が薄くても濃度が濃ければ危険だ」という意見もありますが、そんな事を言い出したら大抵のガスや煙にも毒性は有るので意味は無い主張です。

(中略)

黄りん :滋賀県医務薬務課より黄りん(白リン)の特徴を抜き出してみます。

・アルカリ水溶液と反応して自然発火の有毒なホスフィン(りん化水素:PH3)を発生する。
・小規模火災の場合土砂等で覆って消火する。
・大規模火災の場合は霧状の水を多量に用いて消火する。
・棒状の水を注ぐと溶けた黄りんが細かい粒子となり、飛び散って危険である。

3年前のファルージャ白燐弾デマ騒動でも有毒ガス「ホスフィン」の名は出ましたが、見ての通り水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液を掛けないと発生しないので、消火用の水でホスフィンが発生するようなことはありません。また水を用いた消化方法も、直線状の水流で高い水圧を掛けるなと言う注意書きであり、白燐そのものが飛び散ってくると言う話であって「強い毒性のガスが発生する」というのはウソです。これは浮遊性の高いゾルが発生するという事ではありません。あくまで飛び散った先が新たに発火する場合に消火作業が滞ると言う意味です。エアロゾルなら「飛び散る」という表現は有り得ません。他には燃焼し有害な強い刺激臭のある煙霧、つまり五酸化二燐の煙についても言及されていますが、既に述べられている通り、10分間吸い続けても平気な程度の弱い毒性です。
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つまり、昨日は黄燐に水をかけても、五酸化リンに水をかけても、特別な毒性のものは出ないのに、デマを言っている、という意味ですよね。


それが今日はこう書きました。
349
>あと言っておくが「白燐から発生する煙」とは正確には五酸化リンそのものじゃないぞ。白燐が酸化して五酸化リンとなり、その上で大気中の水分と反応して燐酸を生じる。この粒子が煙の正体だ。
>簡単に言うと既に水に反応している。


この349で何を言おうとしたのか教えてください。
私になぜこのように茶々を入れたのか(笑)


こういう質問をしましょう。
1)火事の原因はリンということでいいですか?
2)リンが燃えてる限り、五酸化リンは発生すると思いますが、それは間違いですか?


それとも今日は、昨日の御主張と違って、

「ギング氏は、わずかしか残っていないリンや、五酸化リンに水をかけているのに、大げさを言ってけしからん、」という趣旨に変わったのですか?

363 xSF

>361:xippo
>「ギング氏は、わずかしか残っていないリンや、
>五酸化リンに水をかけているのに、大げさを言
>ってけしからん、」という趣旨に変わったのですか?


いいや? ああ、お前はそう受け取っていたのか。そりゃ誤解させたな、ヒントも出してやったのに、そこまで気付いても居なかったんだな。


燃えている白燐に直接水を掛けてもギングの主張するような猛毒ガスは発生しない、この主張はずっと変わっていない。


ではxippoくん、謎の猛毒ガスについて化学反応式をどうぞ。

364 xSF

>362
>ニュースで結構な水圧で放水してるガザ地区の映像見ましたよ。

つまり国連職員は白リン火災の消火方法を全く理解していなかったんですね。

365 xツミ

>364
火災の消火目標に直接かけるというよりかは、80度から70度くらいの角度で空に向かって放水することにより、霧状にして現場に雨を降らすように消火していたと印象があります。
なので消火はそれなりに白リンへ対応はしてたような感じでしたね。

366 xippo

>いいや? ああ、お前はそう受け取っていたのか。そりゃ誤解させたな


じゃあ、話を白リン火災に戻してもいいですね


xSFさんはこういいました
>白燐火災で水を用いて消火する場合は、霧状にしないと駄目なんですよ。ホースからそのまま出る直線状の水を掛けては駄目。そのへんの違いをギング所長は勘違いしたんでしょうね。

白リンが飛び散るからで、水が問題なのではなく、水のかけ方が問題なのだという主張だとうけとりました。


では、なぜ小規模な火災では、水をかけないで砂をかけることが推奨されているのでしょうか? xSFさんが引用した滋賀県のサイトの同じページです。
http://www.pref.shiga.jp/e/imuyakumu/dokugeki/o01.html
・小規模火災の場合土砂等で覆って消火する。


x太郎さんがおっしゃるように、小さな火災だったらバケツの水をかけるのが一番早いですよ。どうしてそれをしてはいけないんでしょうか?


それは、ガスの発生や激しい反応が起こるからです。


大規模な火災では砂をかけることでは間に合いません、ですから、強力なミスト放水で、白隣火災を包み込んで消さなくてはならないのです。


写真が直線的な放水をしているのは、もう資材に燃え移っているからでしょう。
ギング氏はさきにも言いましたが、初期消火のことをいって、その難しさと水をかけたときの毒性ガスについて語ったのです。

369 xippo

xSF氏が引用した滋賀県のページとは、じつは、


厚生労働省通知
「毒物および劇物の事故時における応急措置に関する基準」
という危険物取り扱いの指針を定めた公式文書なのです。
http://www.pref.shiga.jp/e/imuyakumu/dokugeki/
その「黄りん」の項目がここです。
http://www.pref.shiga.jp/e/imuyakumu/dokugeki/o01.html
引用します。


黄りん
別名:
P4
毒物(黄燐)
(性状) 常温で白色又は淡黄色のロウ状固体。
直接空気に触れると発火、燃焼し有害な強い刺激臭のある煙霧を発生する。さらに熱により液状となって燃え拡がる。
アルカリ水溶液と反応して自然発火の有毒なホスフィン(りん化水素:PH3)を発生する。
エーテルベンゼン二酸化炭素に溶け易く(融点44.1℃)、水にごくわずか溶ける(15℃で水100gに3×10−4g溶ける)。


措  置
漏 え い 時
風下の人を退避させる。事故場所の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。
作業の際には必ず保護具を着用する。風下で作業をしない。
漏出した黄りんの表面を速やかに土砂又は多量の水を覆い、水を満した空容器に回収する。
黄りんで汚染された土砂、物体は同様の措置を採る。
出 火 時
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能の場合は、容器及び周囲に散水して冷却する。
(着火した場合)
小規模火災の場合土砂等で覆って消火する。
大規模火災の場合は霧状の水を多量に用いて消火する。
黄りん火災の際に発生する燃焼ガスを吸入すると肺水腫を起こすことがある。また黄りんが身体に触れると激しいやけど(薬傷)を起こすので必ず保護具を着用する。
棒状の水を注ぐと溶けた黄りんが細かい粒子となり、飛び散って危険である。消火後は上記漏えい時の措置を採る。
(消火剤)
水、土砂
暴 露・接 触 時
人体に対する影響
(吸入した場合)
黄りんが燃えて発生する燃霧は鼻、のど、肺を激しく刺激する。
(皮膚に触れた場合)
激しいやけど(薬傷)を起こす。
(眼に入った場合)
激しい障害を起こす。

救急方法
(吸入した場合)
直ちに患者を毛布等にくるんで安静にさせ、新鮮な空気の場所に移し、速やかに医師の手当てを受ける。呼吸困難のときは直ちに酸素吸入を行う。
(皮膚に触れた場合)
直ちに付着又は接触部を多量の水を用いて十分に洗い、水で濡らした布で覆う。汚染された衣服やくつは速やかに脱がせる。速やかに医師の手当てを受ける。
(眼に入った場合)
直ちに多量の水で15分間以上洗い流し、速やかに医師の手当てを受ける。


注 意 事 項
1.自然発火性であるので、容器に水を満たして貯蔵し、水で覆い密封して運搬する。
2. 黄りんの付着したものは、濡れている間は発火しないが、乾くと自然発火する。
3. 保護具は、すき間より黄りん粒子が飛び込まぬよう装着する。

保 護 具
保護眼鏡(顔面全体を覆うものが良い)、保護手袋(ゴム)、保護長ぐつ(ゴム)、保護衣(耐熱性又はゴム引き)、酸性ガス用防毒マスク

371 xippo

ここでまず注目しなければならないのは、

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漏 え い 時
作業の際には必ず保護具を着用する。風下で作業をしない。
漏出した黄りんの表面を速やかに土砂又は多量の水を覆い、水を満した空容器に回収する。
黄りんで汚染された土砂、物体は同様の措置を採る。
〜〜〜〜〜〜


白リンは自然着火し、燃えてできる煙を避けなくてはなりません。風下で作業してはいけません。その煙とは、五酸化リンおよび、それが水蒸気と反応してできる燐酸(分子式はさまざま)です。すくなくとも、風下にいてはいけない要注意物質です。


それから2項目目は、表面を速やかに土砂又は多量の水を覆い、といこことに着目しなくてはなりません。土砂というのは、普通に火を消すような水のかけ方ではダメだということです。水をかけるときには空気を遮断するくらい水をかけつづけなければならないのです。

三項目は、リンが目に見えない小粒になっても再発火するのを防ぐ為です。
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じつは、ガザでも白リン攻撃が知られると、地上でくすぶり燃えるリンに水をかけてはいけないということが徹底されたようです。
このビデオには、白リン弾で火傷を負った人たちと、燃え残りに砂をかけている様子が写っています。
http://jp.youtube.com/watch?v=ww4Ygbkxhks&NR=1

372 x輪

そりゃ水じゃ乾いてそのうちまた発火するから小規模なら土砂掛けて窒息消火が適切だろうさ、土砂は乾かんから。
大規模だと土砂掛けて消火、ってのが難しいから水使うわけで。


そんなことちょっと考えれば分かりそうなもんなんだけど。

374 xSF

で? xippoさんや。
UNRWAのジョン・ギング部長が言う謎の猛毒ガスは一体なんていうガスで、化学反応式はどうなってるの?
早く出してくれよ、待ちくたびれたよ。

375 xippo

そして出火時です
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出 火 時
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能の場合は、容器及び周囲に散水して冷却する。


(着火した場合)
小規模火災の場合土砂等で覆って消火する。
大規模火災の場合は霧状の水を多量に用いて消火する。
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xSF氏が引用した2行の後に、重大なことが書かれています

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黄りん火災の際に発生する燃焼ガスを吸入すると肺水腫を起こすことがある。また黄りんが身体に触れると激しいやけど(薬傷)を起こすので必ず保護具を着用する。
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燃焼ガスを吸入すると肺水腫を起こすことがある!!


それは、xSF氏が教えるところに寄れば、五酸化リンか燐酸です。
肺気腫をおこすとはどういうことなのでしょうか?


そして同じく燃焼ガス
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(吸入した場合)
黄りんが燃えて発生する燃霧は鼻、のど、肺を激しく刺激する。
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救急方法
(吸入した場合)
直ちに患者を毛布等にくるんで安静にさせ、新鮮な空気の場所に移し、速やかに医師の手当てを受ける。呼吸困難のときは直ちに酸素吸入を行う。

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酸性ガス用防毒マスク
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これだけ、燃焼ガス対策が書かれているのです。
つまり、
五酸化リンか燐酸のどちらかのミスト、あるいは両方のミストが、
出発物質である白リン以外に、
<毒性のある物質>として対処法が記されているのです。


では、肺気腫になるというような恐ろしい物質とはなにでしょうか?

376 xSF

>366:xippo
>ギング氏はさきにも言いましたが、初期消火のことをいって、
>その難しさと水をかけたときの毒性ガスについて語ったのです。


だから水を掛けたときに発生する"強い毒性ガス"ってなに?


週報 第336号(昭和18年3月24日号):週報でみる戦時生活
http://www.geocities.jp/aobamil/kanchousitu/shuuhou/336.html
>黄燐焼夷弾の白煙は10分くらい吸っても無害とのことで、防毒面は附けずに消火活動を行うとのこと。


まさかこれの事か?

377 xippo

>早く出してくれよ、待ちくたびれたよ。


わたしゃ、タイプがおそい、すまん。

379 xSF

>375:xippo
>では、肺気腫になるというような恐ろしい物質とはなにでしょうか?


まずそれ「水を掛けたら発生する」って話じゃないよな。
だったらギング部長への補則説明になってないな。


で? その恐ろしい物質とやらは何? 具体的に言ってくれ。早く。

380 xippo

日本語のwikipedia
白リン弾は、いろいろと書き換えられているそうだが、そこを読むと、五酸化リンには危険性が余りないようにかいてある、また燐酸についてもそうだ。


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五酸化二リン
白リンが酸化すると生じる。強力な脱水作用を有し、工業および実験室において乾燥剤として使用される。人体においては粘膜や外傷への付着により、脱水による焼夷がおこると思われ、閉所での使用は注意が必要である。
急性吸入による最低危険レベルは0.02mg/m3とされ、これは燃料石油のガスと同じ程度である。ある程度の濃度であれば眼や鼻を刺激する。濃度の高いものを浴びると酷い咳に見舞われる可能性があるが、戦場での(開けた場所での)発煙弾としての使用における濃度では事実上無害といわれている。発煙弾の発生させる五酸化二リンへの暴露のみが原因の兵士の死亡例は、未だ報告されていない。
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ここには正反対が同居している、

<危険>
人体においては粘膜や外傷への付着により、脱水による焼夷がおこると思われ
<大丈夫>
発煙弾としての使用における濃度では事実上無害といわれている。発煙弾の発生させる五酸化二リンへの暴露のみが原因の兵士の死亡例は、未だ報告されていない。
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そうここで、水がでてきた。


<危険>
人体においては粘膜や外傷への付着により、脱水による焼夷がおこると思われ


もし、リンが燃えているそばに行って、五酸化二リン をかなり吸い込むと粘膜に傷害を起こすことがある。

それは、五酸化二リン が激しく水と反応するからだ。


五酸化二リンは燃えているリンの周りを取り巻いている、そこにうかつに水をかけてはいけないのだ。はげしい反応がおこって、それこそ燃焼中の液体化したリンが飛び散る。

すなをかけろ、うかつに水をかけるな、
水をかけるなら大量にかけなければダメだ、という理由はそこにあるようです。

(つづく)