7.「妖怪」という濡れ衣を晴らしてあげよう。

白燐弾に関する新聞記事を拾っていくと、なんとも恐ろしげな記述が目を引く。

野木さんはこんな枕で、内容重複を省みない実に18例もの無断引用をしています。出所を明記しない伏字引用は、引用された側からの異議申し立てを回避するためでしょうか? それとも読者に検証されてはまずいという何か事情でもあるのでしょうか? そして野木さんは、一つ一つに、自ら約束した<科学的>批判を加えることすらしていません。

軍事関係者にとっては狐につままれたような話だろう。世問で残虐兵器として指弾されている白燐弾とは、彼等が以前からよく知っている白燐発煙弾(WP)に他ならないからだ。

とおっしゃる。しかし軍事関係者が日ごろ世話になっている文献や、米軍資料などを読めば、それほど狐につままれるはずはないのです。それでも狐につままれる人はきっと、情報や思考が、何らかによって遮断されているのでしょう。

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6.「妖怪」なら無断引用してよいのか

野木さんはマルクスにあこがれてるのでしょうか、共産党宣言の有名な一節紛いをまず唱えます。

一匹の妖怪がパレスチナを俳個している。白燐弾という妖怪が

そうして、マルクスがいう妖怪は19世紀の労働運動という実態だったが、野木さんがいう妖怪は 白リン弾についての現代の伝説だというのです。

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5.野木文の概観

軍事研究4月号p58からp69
表題:

マスコミとネツトがつ<る超兵器
“シェイク&ベイク”と呼ばれる戦術
白リン弾」の恐怖と真実

章だて:


リードによれば、野木恵一さんは、

非人道行為を非難するなら、それは科学とロジックに拠らなくてはならない。

と仰る<軍事評論家>だそうです。


しかし不思議なのは、12ページにも渡る記述のなかで、立論に必要なソースとなる資料も、基本となる文献名も挙げていない。<科学とロジック>の前提が欠けているのです。


では、本当に<科学とロジック>が有るのか?
章ごとに検討させていただきます。

4.グラビアには驚かされました


イスラエル国防軍IDF全面提供
堂々のカラー写真18枚!!


キャプションの一部以外には、枚数だけしか分からないようにモザイクをかけています。




Yahoo!! それいけ侵攻だ!
の軽いノリ!!


砲弾で穴があいたところが物干しという住宅街に!
ここは習志野演習場ではありません!



で、写真がそうなんだからキャプションも、
提供されたママかと思いきや、


なんと、
キャプションは編集部が適当につけたらしいのには、
2度ビックリ!!

>77
>写真はイスラエル国防軍の提供。キャプションは軍事研究。ちなみにキャプションではメルカバMK-3バズ(装甲強化型)とMK-4を混同している。これはイスラエル軍の人間が書いていない証拠。
Posted at 2009年03月15日 19:49:46


こういうことして、『研究雑誌』を名乗るのはやめて貰いたいものだ。